Z会・進研ゼミなどに搭載されたAIと、ChatGPTのような汎用AIは、目的も仕組みも使い方もまったく違う ものです。この記事では、2種類のAI学習の違いを中心に、学習スタイル・自由度・使いこなし方の違いを比較して解説します。
教育に使われるAIには「2種類ある」
AI学習に使用されているAIは、Z会や進研ゼミのような教育特化型AIと、ChatGPTやGeminiのような汎用AIがあります。
教育特化型AI(Z会・進研ゼミ)
教育のプロが作ったカリキュラムに沿って、学習の定着と効率化を最大限に高めるためのAIです。あらかじめ用意された膨大な問題や解説データベースの中から、お子さんの理解度に応じて最適なものを提供します。決められた範囲でのサポートに特化しており、誤解が生まれにくく、信頼性が高いのが特徴です。
汎用AI(ChatGPTなど)
教育専用に作られたわけではなく、インターネット上の膨大な情報を元に、ユーザーの様々な要望に応えるAIです。教育用に設計されたわけではありませんが、その柔軟性の高さから学習のサポート役としても注目されています。質問に答える・例文を作る・文章を添削するなど、多目的に使えるのが魅力です。ただし、誤った情報を含む可能性もあり使い方の工夫が求められます。
ChatGPTってなに?家庭学習での使い方をわかりやすく解説!【初心者向け】
比較表で見る!Z会・進研ゼミとChatGPTのちがい
Z会・進研ゼミ(教育特化型AI)とChatGPT(汎用AI)の違いを表にしました。どちらもAIですが、学習のプロセスとゴールが全く違います。
比較項目 | Z会・進研ゼミ | ChatGPT(汎用AI) |
AIの種類 | 教育特化型 | 汎用型 |
学びの進め方 | 決まった教材・カリキュラム | 質問や会話ベースの自由学習 |
安全性 | 高い(監修あり) | 中〜低(誤情報の可能性あり) |
自由度 | 低い | 非常に高い |
使いこなしの難易度 | やさしい | 中〜上級 |
どちらが優れているか、ではなく「どう違うか」を知ろう
「Z会・進研ゼミ」と「ChatGPTによるAI学習」は、それぞれ得意な方向性が異なります。だからこそ、どちらが優れているかではなく、「どんな学び方が子どもに合っているか」「どんな力を育てたいか」によって選び方が変わります。
たとえば、「正確な基礎力をしっかりと積み上げたい」「受験対策も含めた体系的な学習がしたい」という場合には、Z会や進研ゼミのようにカリキュラムが整っていて、解説や添削も丁寧な教材が安心です。一方で、「もっと自由に、自分の言葉で調べたり、考えを深めたりして学びを広げていきたい」という場合は、ChatGPTのようなAIを使った探究型の学習がぴったりです。
選ぶときの大事なポイントは、「家庭でどこまで使いこなせそうか」という部分が現実的に大切です。親がサポートしやすい形、子どもが継続できる形を見つけることが、学びの土台になります。
違いを知れば、学びが見えてくる
Z会・進研ゼミとChatGPT、どちらもAI学習ツールとして注目されていますが、学び方・使い方・育つ力が大きく違います。まずは「違い」を知ってから、「どちらが合っているか」を判断することが、家庭学習成功の第一歩です。
教育特化型AIと汎用AIを学習に利用するときの「親の関わり方」の違いにも注目して解説しています!
→ [後編:Z会・進研ゼミとChatGPT、親の関わり方の違いとは?家庭学習を成功に導くサポート術]