子どもの家庭学習をどう支えるか、それは教材選びと同じくらい大切なポイントです。
Z会・進研ゼミのような通信教材と、最近注目のChatGPTなどのAIツールは、どちらも家庭学習に役立つ存在ですが、それらを使った家庭学習への親の関わり方には大きな違いがあります。
この記事では、Z会・進研ゼミとChatGPTを使った学習における、親のサポートの仕方の違いに注目し、どんな家庭にどちらが合っているのかをわかりやすく解説します。
→ [前編:Z会・進研ゼミとChatGPTのAI学習の違いとは?]
Z会・進研ゼミ:教材主導で「確認型サポート」
Z会や進研ゼミは、決まったカリキュラムに沿って教材が届き、学習スケジュールも明確です。そのため、親は「教材をやっているか」「提出したか」など、進捗を確認する役割が中心になります。
特にZ会では添削指導や解説動画が充実しており、親が細かく教えなくても理解を深められる設計になっています。
こんな家庭におすすめ
- 共働きで忙しく、学習内容までは関われない
- 決まったスケジュールで進めたい
- 子どもがある程度自走できる
ChatGPT:自由度が高く「伴走型サポート」
ChatGPTのような生成AIは、質問をすれば柔軟に答えてくれる一方で、子どもが「何をどう聞くか」を考える必要があります。そのため、親が「質問の仕方を一緒に考える」「目的に合わせてナビゲートする」など、より深い関わりが求められます。
たとえば「英検の長文問題をChatGPTと一緒に読んでみようか?」というように、親が使い方を提案してリードすることで、効果的な学習が可能になります。
こんな家庭におすすめ
- 子どもと一緒に学ぶ時間がある
- 好奇心を育てたい
- 学校の勉強以外のことも学ばせたい
親のタイプ別に見る、向いている家庭
親の関わり方によって、どちらの教材が向いているか見ていきましょう。
親の関わり方 | 向いている教材 |
---|---|
忙しくて細かく見られない | Z会・進研ゼミ |
子どもと一緒に考えたり話したりが好き | ChatGPT |
両方の特性を活かしたい | 併用もおすすめ |
併用という選択肢:ハイブリッド学習で可能性を広げる
「Z会や進研ゼミで基礎を固めて、ChatGPTで応用力や探究力を育てる」――これは、まさに現代の家庭学習におけるハイブリッド学習の理想的な形と言えるでしょう。それぞれのツールの強みを組み合わせることで、子どもたちの学びは一層深まり、「使える知識」へと進化します。具体的な活用例を4つ紹介します。
Z会・進研ゼミで学習した内容を深掘りする
Z会・進研ゼミのドリルやテキストで新しい単元を学んだ後、「これって、現実の世界ではどう役立つんだろう?」「もっと詳しく知りたい!」という子どもの知的好奇心を刺激するチャンスです。例えば、理科で「光合成」を学んだら、「光合成って、植物以外の生き物でもするの?」「もし地球上の植物がなくなったらどうなる?」など、ChatGPTに質問を投げかけてみましょう。テキストだけではカバーしきれない、発展的な知識や多角的な視点を得られます。
「わからない」をなくして、いろんな角度から理解する
Z会・進研ゼミの添削指導を待つ間や、解説を読んでもいまいちピンとこない時、ChatGPTは即座に疑問を解消してくれる頼れる存在です。一つの説明で理解しきれなくても、「もっと簡単な言葉で説明して」「例を使って教えて」といったように、子どもの理解度に合わせて説明の仕方を調整できるのがAIの強みです。
自分で考えて、答えを見つける力を育てる
Z会の発展問題や記述問題に取り組んだ後、「この問題、ChatGPTならどう答えるだろう?」と問いかけてみるのも面白いでしょう。AIの回答を参考にしつつ、自分の考えと比較することで、より論理的な思考や表現力を養うことができます。また、AIの回答が常に正しいとは限らないため、「本当にこれで合っているのかな?」と疑問を持ち、別の情報源で確認する習慣も身につきます。
学んだことを使って、新しいものを作る
Z会・進研ゼミで学んだ歴史の出来事について、「もし自分がその時代にいたら何をする?」とChatGPTと対話しながら、想像力を膨らませて物語を作ったり、英作文のアイデア出しに利用したりすることもできます。知識をインプットするだけでなく、それを元に何かを創造するプロセスは、深い学びにつながります。
子どもと親のスタイルに合わせた選択を
Z会・進研ゼミとChatGPTは、それぞれ違う学びの形を支えています。大事なのは「どちらが良いか」ではなく、家庭のライフスタイルや子どもの性格に合っているかどうかです。
親の関わり方次第で、どちらも子どもの力を大きく伸ばすツールになります。無理なく、楽しく、家庭にぴったりの学び方を見つけていきましょう。